電王戦第五局

三浦八段とGPS将棋の対戦でした。
対局後のインタビューでGPS開発者(チームGPS)のお一人である金子さんが「ソフトの将棋は一局単位だと出来不出来の差がある」と仰ってましたが、その「出来のいい方」、それもMAXに近い実力が出たのではないでしょうか。同じく局後三浦先生が「(家で指してた)GPSの強さが引き出せず申し訳なかった」旨の発言をされていましたが、私の目には三浦先生は十分すぎるほどソフトの実力を引き出した、加えて言うなら三浦先生が対戦したからこそこれだけの強さが出たと思っています。
将棋は矢倉脇システムから後手のGPSが前例のない仕掛け、三浦先生はそれを真っ向から咎めに行き、玉を囲っていた金銀を四段目まで押し上げ、そのスクラムをそのまま押し込めるか、その網が破れるかの勝負となりました。結果的にはその網が破れ最後は一方的内容となりました。最強の力同士がぶつかって「ゴリッ」という音が響いて片方が砕け散った。そんな印象です。とにかく力を最大限に発揮したGPSが強かったです。
前エントリーでも書きましたが、実力の拮抗するソフトとプロ棋士がガチンコで戦う、電王戦というコンテンツは本当に楽しくて、私自身毎週土曜はこれで一日が潰れるという五週間でした。今回電王戦に関わられた全ての方に「お疲れ様でした。ありがとうございました」と言いたいです。