「落語娘」感想(ネタバレなし)

8/23(土)シネ・リーブル梅田(梅田スカイタワーEAST3F)16:10〜 1500円(前売券) 上演時間1時間50分 客席2分(30名弱) 公式サイトhttp://www.rakugo-musume.com/
あらすじ(akkey作):三々亭香須美(ミムラ)は12のときに癌でなくなったおじを楽しませるため、三松家柿紅(益岡徹)の十八番「景清」を見よう見真似で演じてから、落語の道一筋。大学時代には学生選手権で優勝する腕前となる。卒業後三松家柿紅に弟子入りを志願するが柿紅に「女がいくら落語を勉強しても男との差がある」と断られる。その場に居合わせた三々亭平佐(津川雅彦)はそれを「野暮」といって香須美を弟子に取る。
三年後前座の香須美は柿紅の言ったとおり、女性であることの壁に突き当たっていた。一方平佐はTV番組で現役大臣の首を絞めるという不祥事で高座出演を謹慎中。本人はそれを気にする風でもなく、吉原通いに自宅での女・酒遊び。住み込みの香須美には何も教えてくれないでいた。
そこにTV局の女ディレクター(伊藤かずえ)が40年間封印されていた「緋扇長屋」という演目を平佐に演じないかという企画を持ち込む。その演目は作者が創り上げた後すぐ死亡。その後二回演じられたがともに演じられている途中で演者が死亡といういわく付きのもの。これに挑戦する平佐をドキュメントし、最後には演ずるところを生中継しようというもの。
平佐は香須美の反対を押しのけてそれに承諾する。果たして平佐は「緋扇長屋」を演じ切れるのか。そして禁断とされた「緋扇長屋」の内容は。香須美はどう壁を越えていく?
この話は主に二つのテーマがあります。一つ目は平佐と香須美の師匠と弟子としての関係。女性が落語界で生きることのつらさ。それをどうやって乗り切るのかという所謂人間ドラマ。二つ目は「緋扇長屋」にまつわるサスペンス風展開。この二つが絶妙に絡まりつつ、時にはほっとしながら、最後まで緊張感をもって見ることができます。最後の落ち(最終の15分ぐらい)は落語というテーマにふさわしくすっきり落ちています。あと「緋扇長屋」の見せ方も非常に上手くやってます。
このあたりは是非劇場で楽しんでください。
ミムラさん目当てで彼女も勿論よかったのですが、津川さんがとにかく素晴らしかったです。あと益岡さんも存在感ありました。
とにかく客が少なかったのが残念です。いいものが必ずしも売れないということなんでしょうかねえ。
今後公開される映画の前売りが1300円ということで二枚買ってしまいました。「蛇にピアス」(蜷川幸雄さんが監督)、「GSワンダーランド」(栗山千秋主演)。あと「落語娘」のパンフ(600円)も購入。今後は気に入った映画はパンフを積極的に買おうと思います。今年映画は「アフタースクール」見てこれもよかったのですが、自分的には「落語娘」の方が更に好きです。