櫻の園(ややネタばれ)

なんばパークスシネマ17:00〜、上演時間1時間45分、客席1分、前売券1300円(映画の日なのでチケット持ってないと1000円でしたが・・)、パンフ700円購入。
前知識。福田沙紀ちゅあん。中原俊監督リメイク。チェーホフ
バイオリニストになる夢を断念した少女(福田沙紀)が格式と伝統を重んじる名門女子高に転入。11年上演が禁じられてきた「櫻の園」に仲間を集めて挑戦する物語。
ウォーターボーイズスウィングガールズあたりと同系列の少年少女奮戦モノで新味はありません。この手の物語にありがちなご都合主義(周りが急に理解を示す。急速に技量があがる)が目に付きますが、それでもなんとなく見れてしまうのは、やっぱりこれが「女子高生」の群像劇だからでしょうね。
やっぱり男としてこういう女子高を舞台にした青春劇は新鮮ですし、覗き見の楽しさがあります。正直目の保養にもなりますし。それで少々のあらは気になりません。パンフ等を見ると最初の作は演劇部からほぼカメラが動かない本当の群像劇だそうですが、本作は一度夢破れた少女を視点とし、学校の外の風景(主題の桜を含め素晴らしい)を取り込む手法。多分最初の作を見た方には賛否があるのでしょうが、私はすっきり入りました。
特に印象的なのは広場の舞台で櫻の園のペーチャの台詞で、一度頓挫しかけた「櫻の園」上演を再度やろうと皆が結集するシーン。このシーンの女優さんたちの輝きは素晴らしかったです。
役者さん。赤星さん役の寺島咲さんがピカイチ。私の大好きな希ノボリコさんによく似たお顔で殻を破れない優等生、そして同性に惹かれる微妙な感情をよく演じていましたね。彼女は追いかける価値ありと思いますよ。福田さんは体当たりという感じで健闘というとこかな。あとはモデル出身の杏さんも、不器用ながら大器感ありです。脇を固める役者さんでは大杉漣ですかね。一つ残念なのは結構重要な役を菊川怜が・・この人カエル潰したような声だし、表情に乏しいのでなんでこの役にと思いました。
なんばパークスシネマは初めて行きましたが、大きなスクリーンとふかふか椅子で凄くよかったです。でもこういうシネコンに行くといつも思うのですが、客が少ないですね。これでやっていけるんだろうか少し心配になります。