天鳳日記その17(日本プロ麻雀協会木原浩一プロの指導を受ける:後編)

前編では日本プロ麻雀協会木原プロの「天鳳とスカイプを使った麻雀家庭教師」の企画に志願し指導を受けたよ、よかったよーっていうことを書きました(企画内容についてはリンク先及び前編をご参照ください)。

今回はその後編。実際の指導内容を牌図を使ってこんな感じでしたって報告したいと思います。木原プロが見守る中、天鳳特上卓で一戦を打ちました。できれば思考過程が分かるよう考えていることを呟きながらと木原プロからのリクエスト。これは普段もぶつぶつ言いながら打ってるので問題なし。以降は終局後牌譜を振り返りながらの指導内容です。

まず牌図1
リーチ負け等して暫定ラス目東二局というところです。トイメンの仕掛けは六巡目に入りました。

あんま問題なさそうな発切りですが、チェックが入りました。木原プロ曰く「捨て牌が二段目に入る七巡目に入りました。この巡目を目安に自分の手の速さ、上がりやすさを考え、上がりにくい手の場合は降りを意識した打牌選択に切り替える方がいいです。この局面トイメンにリャンメンチーが入り速そうですよね。一方自分の手が一番速くなる可能性はほとんどない。そう判断したらこの局面では6mや3pを切っておいて、こことここが入った時だけゴーのようなスリムな構えにしておく。この効果はすぐには分からないかもしれませんが、終盤危ない牌を切らなくて済むというような効果が出てきます」
なるほどなるほど。自分の手牌が悪い時は構えをスリムにってのは心がけてるところですが、もうここからやるんですね。木原プロが仰る判断の目安は7巡目。具体的で分かりやすいですね。このご指摘は事前に送った牌譜で私が後半に危険牌を切り出してるケースが多いので必ず指摘しようと思っておられたことみたいです。この時点でという発想は教えられないと気が付かないですよねえ。
ということで第一の教えは「七巡目を目安に自分の和了りやすさを判断する。和了が難しい場合は手牌をスリムにしていく」でした。

続きまして牌図2
今度はダントツのトップ目に立ってます。自風暗刻ドラトイツのチャンス手で、赤5mが浮き牌でいつ切りましょうかねえと考えて打っており丁度安牌の東と入れ替えたところで親リーチが入ってナイス離し時でしたねーなんて喋っていたところ。トイメンから打ち出された1sをポンしてテンパイ取り8m勝負した局面です。

5200高め8000のテンパイ取りなんで親リーだけど勝負かなーと思ったのですが、ここでチェック。木原プロのお言葉「ここは点棒状況を考えましょう。自分はダントツ。ラス目のリーチ。ここで親が上がってもオーケーな局面。一方で一番やってはいけないのが親リーチへの振り込み。親に振り込むと他家との点差が詰まるとともにライバルの親番が継続します。この局面の場合自分の手の高さは関係がありません。これが369p待ち(リーチ者の現物含む)のような和了しやすい待ちなら話は変わりますが、このテンパイの待ちは決して上がりやすい手ではありません」
ふむふむ。親リーにはオリ、ラス目リーチにはオリという天鳳の必須定跡があるのですが、点棒状況を考えればこの原則に立ち返る局面なのですね。特に振り込んだ場合その親が継続ってのは分かってるようで分かっていなかったですね。新鮮な言葉でした。
ということで第二の教え「点棒状況を考え「誰に放銃してはいけないか、自分が和了に向かう価値があるのか」を絶えず判断する」ということでした。

同様のミスの場面を続けて二つ。南場です。
(牌図3)

(牌図4)

牌図3も同様にダントツ状況で、親に二翻確定の仕掛けが入ってるところに中仕掛け。これも牌図2で頂いたアドバイスがそのまま適用できる局面ですね。ここでリスクを冒して和了を取りに行く局面ではないですね。このような場面でもし和了に行くとするならば萬子のリャンカンのチーから入るようなバックを推奨されました。その後二枚目の中が出てもすぐ鳴かないこと。まずそもそも和了に行こうという姿勢がどうかってところですよね。この局で親にピンピンロクを打ち込みせっかくのリードを台無しにしてしまいました。

牌図4はラス前。さっき通った4mを今のうちって切って下家のホンイツ(3900点)に刺さりました。このミスも前二つと同じ。この局面でトップ争いの最大のライバルは二着目であり、親を残している下家。トイメンの仕掛けは安そう。ここで誰に振りたくないなということをはっきり意識しておけば、下家が萬子染めっぽいのと8mを余らせたことに気が付くはず。となれば放銃を回避できたのではないか。というご指摘でした。

ここで第三の教え「南場の和了、放銃は順位に直結する。東場ではある程度ラフに打ってよいが、南場に入ったら繊細に打つこと。」

頂くご指摘ご指摘がドンズバで本当にためになりました。プロに見て頂くとほんと自分の麻雀の弱点が浮き彫りになりますよねえ。たった二時間の指導でこんなに沢山学べて本当によかったです。木原プロ、ありがとうございました!
教わったことは早速実戦に取り入れて、二月にでも時間を頂いてもう一度見て頂きたいと思っています。その時を楽しみにしてます。