LPSA金曜サロンへ行ってきました。(後編)

えと。櫛田先生に「一局どうですか?」と言われたまでが前編ですね。前編でさらっと「手合いが植山先生から、櫛田先生に変わってました」と書きましたが、そもそも男性のプロ棋士を「見た」のが数年前の一番長い日の解説会(@関西将棋会館)で桐山先生(あと補助で後の阪口先生(当時三段))が最初、「喋った」のが前回金曜サロンの植山先生が初めてなんです。「えっ?指せるの?」ってのが正直な気持ちでした。
だって櫛田先生は前期のNHK杯にも出場されてたバリバリの現役ではないですか。先程まで渡部先生に厳しい指導をされてた先生ですよ。
対局が開始されました。二面でスタートで途中で三面になりましたが、他の二人はさっくり負け、終盤の入り口ぐらいから一対一になりました。私も二枚落ち下手の経験はもう十局以上になるのですが、端の歩とか受けてもらえず、最強手で来られている感じがしました。ちなみに私は二枚落ちで二歩突っ切りでも銀多伝でもなく、四間に飛車を振って6五の位を取り、6六か5六に銀を置いてから、銀冠に組む指し方をしています。その玉を囲っている最中に上手から仕掛けられました。
その結果、竹中先生との指導では「許してはいけない」とされている位を取られてしまいました。相手の桂馬を捌かせた代償に馬を作りましたが、途中あせって差がぐんと詰まりました。しかし何故かそこから私の攻めがクリティカルヒット、懸念の入玉模様も阻止し玉を下に落とせました。ただそれは後から振り返ってで、パンチが当たってるというのは櫛田先生が受けの手(攻めの竜を引いたり)を指してくれたからようやく気が付いた程度でして。あと櫛田先生の態度です。明らかに呼吸が荒くなり、考える時間が増える。ため息をつかれる。顔がゆがむ。先程の渡部先生との対局では見れなかった仕草です。「もしかしたら勝てるかも」と思い、慎重に考えてただただ盤面に集中しました。
と、櫛田先生が「負けました」と小さく呟かれました。
「天にも昇る気持ち」というのはああいうのを言うんでしょうね。将棋で勝つというのはこんなに楽しいんだと再認識した瞬間でした。そのあとどっと疲れが出ました。こんなに脳みそをフル回転したのもほんと久しぶりです。
どうしてもネット対局では時間の制限もありとことんまで考えることは難しいですよね。サロンという落ち着いた場所でしっかり考えながら指せる、また対面で盤を挟むことで感じられる相手との感情の押し引き。そういった醍醐味が味わえたと思います。指導対局の時はiPhone棋譜を取っているのですが、途中から盤上に集中しすぎて取るのを忘れるほどでした。「盤上没我」ってやつですかねー(笑)
サロンの後は参加メンバーと関係者の一部との飲み会がありました。そこも大いに盛り上がったのですがオフレコで。
次参加できるのはいつかなあ。他にも東京には総本山の日本将棋連盟道場(確か金曜ナイトスクールというのがあるはず)や新宿将棋センター(女流プロによるレッスンセンターになった)があるのですが、ここが居心地よすぎて他に行く気がしないんですよねえ。次に行ける機会を楽しみにしています。
一応当日の模様がLPSAの教室ブログに上がってますのでリンク貼っておきます。私の姿もちょっと写ってますw
http://ameblo.jp/lpsa-school/entry-10592731844.html